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2024/9/22
セミナー

第218回philethセミナー(phileth seminar#218)

ゲストスピーカー: 中井杏奈(東京外国語大学)
発表題目「哲学者の生活と生きた時代を考えること——ルカーチとボルトシュ
ティーベルの関係を手がかりに——」

日時 2024年10月3日(木)18:15-19:45
場所 北海道大学 人文・社会科学総合教育研究棟 W202

概要
哲学者の生活の実態に迫り、その人が生き抜いた時代背景を知ることは、通
常の哲学研究には求められていない。哲学史の研究においても、概念の発展
や思想上の影響関係を明示できる限りにおいては、こうした作業は必要とさ
れていない場合が多い。とすれば、概念だけでなく人物の研究も射程に置く
思想史(またはインテレクチュアル・ヒストリー)の研究は、哲学・哲学史
研究にとってどのような意味をもちうるのだろうか。このような問題意識の
もと、(しばしば近い分野のように錯覚されがちな)思想史家(歴史家)と
哲学研究者(哲学者)の対話を促すことが、本発表の目的である。発表は二
部構成で行われ、まず思想史/精神史/哲学史等の差異について概観したあ
と、具体的な事例(ここではゲオルグ(ジェルジュ)・ルカーチとその配偶
者ゲルトルート・ボルトシュティーベル)の紹介を通じて、異なるアプロー
チのあいだにある接点を模索する。